- ケロシン(加圧式灯油)ランタンって初心者でも簡単に扱えますか?
- ケロシンランタンの正しい使い方を教えてほしい。
こんな悩みを解決します。
ケロシンランタンはハードルが高そうでなかなか手を出しづらいと、悩んだことがある人は多いのではないでしょうか。
しかし、いざ使ってみると思っているより簡単に点火できます。
今回は初めての方でも分かりやすいように画像と動画を合わせて、ケロシンランタンの使い方を解説します。
この記事を読めば、ケロシンランタンの使い方をばっちりマスターできます。
ケロシンランタンに挑戦しようと思っている人は、是非チェックしてみてください。
まずはケロシンランタンの仕組みから解説します。
加圧式灯油ランタンの仕組みを理解しよう
まずは誤った使い方をしないためにも、加圧式ランタンの仕組みを理解することが大切です。
仕組みを理解しておけば、「炎上」などのトラブルにもならず安心して使えます。
仕組みを理解するとトラブルにも対応しやすい。
加圧式ランタンには、燃料に灯油(ケロシン)を使うものとガソリンを使うものがあります。
構造や使い方はほぼ同じですが、今回はケロシンランタンに絞って解説していきます。
ケロシンランタンの構造は、タンクに空気を送り込んで加圧することでタンク内の灯油が上部に送り出されます。
送り出された灯油は液体ですが、温められたヴァポライザーを通過することで気体へと変わります。
なので、ポンプで加圧する前にヴァポライザーを温める作業が必要です。
気化した灯油と、エアボタンから取り入れられた空気が混合しガスとなり、マントルに吹き付けられます。
そして、マントル付近に火があれば引火して燃焼し、マントルが発光する仕組みです。
一度点火してしまえば、マントルの熱によってヴァポライザーも常に温められるので、灯油も気化し続けます。
ただし、燃料が減ってくるとタンク内の圧力が低下するため、適宜ポンピング作業が必要です。
以上が、加圧式灯油ランタンの仕組みとなります。
要するに、灯油を気化させて空気と混ぜることによりガスになり、そのガスによってマントルを燃やすことで発光します。
ケロシンランタンの使い方
それでは、ケロシン(加圧式灯油)ランタンの使い方を、以下の3つに分けて解説します。
- 準備編
- 点火編
- 消火編
本題の前に、プレヒートのやり方には予熱バーナーを使ったやり方と、燃料用アルコールを使ったやり方があります。
僕がおすすめするのは、ランタンにも優しいアルコールを使ったやり方です。
ちなみに、ペトロマックスHK500のように予熱バーナーがあるタイプでも、アルコールを使ってプレヒート可能です。
本記事ではアルコールを使ったプレヒートのやり方を紹介します。
①燃料などを準備する
ケロシンランタンを点火するのに必要な物は以下の通り。
- 灯油
- 燃料用アルコール
- 燃料ボトル(灯油用)
- プレヒート用アルコールボトル
- じょうご
- チャッカマン
上記の6つを、予め準備して下さい。
僕はトランギアのフューエルボトルに灯油を入れています。
アルコールは、風街道具店で販売されているプレヒート用4オンスボトルが使い易くてオススメです。
trangia(トランギア)のフューエルボトルと、Colemanのフューエルファネルは多くのキャンパーも愛用している鉄板商品になります。
燃料用アルコールは薬局で買えますし、チャッカマンは適当なもので大丈夫です。
準備が整ったら点火していきましょう。
②ケロシンランタンの点火方法は7STEP
ケロシンランタンの点火手順は以下の通りです。
- ノズルにマントルをつける
- タンクに灯油を入れる
- エアリリースノブ&コントロールノブを開けておく
- プレヒートを行う
- エアリリースノブを閉める
- ポンピングを行う
- 点火したら適宜ポンピングして圧を保つ
初心者の方でも分りやすいように細分化して説明しますね。
まず、ノズルにマントルをつけます。
マントルをつける際のポイントは、ねじれなどがないようにつけることです。
ねじれてたりすると光量が落ちるので、丁寧につけるよう意識してください。
初回のみマントルの空焼きが必要になりますが、プレヒート時に勝手に燃えてくれるので特別何かすることはありません。
次に、タンクに灯油をいれます。
灯油を入れる量は、タンクの7~8分目までにします。その理由は2点です。
- 入れすぎると給油口から溢れる
- 加圧して灯油を送り出すため、空気が入るスペースが必要
灯油が入れ終わったら、エアリリースノブとコントロールノブを左に回して開けておきます。
ペトロマックス HK500の場合は、コントロールノブの矢印が下を向くようにセットしてください。
プレヒートを行います。
アルコールカップに満タンになるようにアルコールを注いで、チャッカマンなどで点火します。
プレヒートの回数ですが、夏場は1回、冬場は2回してください。
灯油は40℃以上にならないと気化しないため、ヴァポライザーをしっかり温めてないと液体のまま噴射され炎上の原因となります。
したがって、冬など気温が低いときは2回行いましょう。
2回目アルコールを入れる際は、1回目の炎がちゃんと消えているか確認してくださいね。
くれぐれも、火がついてるのにアルコールを足さないようにしましょう。
アルコールカップのアルコールの量が残り僅かになってきたら、エアリリースノブを閉めます。
エアリリースノブが開いてると、いくらポンピングしてもタンクに圧が貯まりません。
わりと忘れがちです。
エアリリースノブを閉じたら、ポンピングをしていきます。
マントルに着火するまでは、ガシガシやらずに様子を見ながらゆっくりポンピングしましょう。
マントルがきれいに発光したら、さらにポンピングをします。
ポンピングの回数は機種によって様々で、30~40回でOKなものから100回以上必要なものまであります。
タンク内の灯油の量が減ってくるとタンク内の圧力も低下するため、適宜ポンピングが必要です。
タンク内の圧力が低下してしまうと安定して灯油を送り出せないため、息継ぎをしているような光になります。
したがって、適宜ポンピングしてタンク内の圧を保ちましょう。
以上が点火の手順になります。
やってみると意外とあっさり点灯できるので、ケロシンランタンを使うか迷っている方は是非チャレンジしてほしいです。
動画を見ていただけるとより一層イメージが湧きやすいかと思います。
③ケロシンランタンの消化方法
ケロシンランタンの消化方法は、エアリリースノブを開けてタンク内の圧力を抜くだけです。
これで灯油の供給がストップするのでマントルの炎も消えます。
- ケロシンランタン・・・エアリリースノブを開けてタンク内の圧力を抜く
- ガソリンランタン・・・コントロールノブを閉めてヴァポライザーの穴をふさぐ
灯油はガソリンより気化温度が高いので、ヴァポライザー内に灯油が残らないように圧を抜く消し方なのだと思います。
ケロシンランタンのデメリット
ケロシンランタンを使う上で知っておきたいデメリットは以下の通りです。
- 点火するのに手間がかかる
- メンテナンスが必要
- サイズが大きい
一つずつ見ていきましょう。
点火するのに手間がかかる
ケロシン(加圧式灯油)ランタンは、点火するのに手間がかかります。
使い方の箇所で説明したように、いくつかのステップを踏まないと点灯しません。
LEDランタンでしたらボタン1つで点灯しますからね。
便利さで言ったら圧倒的にLEDランタンに軍配が上がるでしょう。
しかし、僕のようにその点灯するまでの過程も含めて好きな人もいます。
便利さだけで語れないのが、キャンプの魅力でもあります。
メンテナンスが必要
ケロシンランタンは、ノーメンテナンスで何年も使えることは稀で多くの場合、メンテナンスをしながら使っていくこととなります。
ゴミなどが詰まると、点灯が息継ぎしたり光量がおちたりしますし、キレイな状態を保つには磨きも必要です。
また、部品は消耗品なので故障したら分解して交換も必要になってきます。
このように、追加で費用が発生したり知識も身につけなければなりません。
それほど難しい訳ではないので、触っていると徐々に慣れてきます。
サイズが大きい
ケロシンランタンは、LEDランタンなどと比べてサイズが大きいです。
特に人気のペトロマックスHK500は、めちゃくちゃ大きくてビックリしました。
コンパクトを目指すキャンパーには向かないかもしれません。
しかし、大きな車を所有しているキャンパーなら、さほど気にならないと思います。
ケロシンランタンでよくある疑問を解消します
ケロシン(加圧式灯油)ランタンについて調べだすと、色々な疑問が湧いてきます。
そこでよくある疑問を解消していきます。
マントルって毎回新品に変えるの?
マントルは毎回新品に交換する必要はありません。
初回のみ空焼きをしてマントルを灰化させるのですが、灰状になったマントルが砕けるまで何回でも使用できます。
しかし、灰状になったマントルはもろくて触ったらすぐに砕けるので、慎重に扱いましょう。
マントルが砕けて交換する際は純正品でも良いのですが、「大王マントル」がコスパが良くて評判が高いです。
タンクに余った灯油はどうする?
タンクに余った灯油は、その都度抜いたほうが良いです。
タンクに灯油を入れておくと、少なからず漏れる可能性があります。
「車の中で漏れて車が臭くなった」などよく耳にします。
なので、基本的にはキャンプが終わったら灯油は抜きましょう。
しかし、1週間後にキャンプがあって入れたままにしておきたい時は、エアリリースノブを開けて圧が抜けるようにしておいて下さい。
ランタンの保管方法は?
ケロシンランタンは、直射日光が当たらずできるだけ風通しの良い場所で保管するのが良いとされています。
日光は塗装を劣化させますし、湿気がある場所だと錆びの原因になります。
とにかく、日光が当たらず湿気がこもらない場所で保管するように心がけましょう。
まとめ:ケロシンランタンは初心者でも簡単に扱える!
今回はケロシンランタンの使い方をご紹介しました。
初心者はハードルが高そうに見えますが、わりと簡単に点灯できるので是非チャレンジしてみてください。
もう一度、ケロシンランタンの使い方と点火するのに必要な物をまとめておきます。
- 灯油
- 燃料用アルコール
- 燃料ボトル(灯油用)
- プレヒート用アルコールボトル
- じょうご
- チャッカマン
- ノズルにマントルをつける
- タンクに灯油を入れる
- エアリリースノブ&コントロールノブを開けておく
- プレヒートを行う
- エアリリースノブを閉める
- ポンピングを行う
- 点火したら適宜ポンピングして圧を保つ
ケロシンランタンで、キャンプの雰囲気を高めていきましょう。
今回は以上です。それではまたっ!
質問はこちらへ