- 初めてのケロシンランタンに、ヴェイパラックス(Vapalux)を買いました。
- 購入品が届いたので色々チェックしてみた所、ポンピングが重いように感じます。
- これは正常な挙動ですか?異常な場合、対処法が知りたい。
このような悩みにお答えします。
ケロシンランタンを初めて買ったけど、ポンピングが重いように感じる。重いと言うか押し戻されるような感覚で、奥までポンピングできないことありませんか?
ケロシンランタンでは、このようなポンピングの不具合が稀に起こります。
ケロシンランタンに慣れていないと、正常か異常かも分からないと思いますが、ポンピングをしたときに押し戻されるような感覚がある場合は異常です。
そこで、本記事ではポンピングが重いときの対処法から修理に必要な道具まで分かりやすく解説します。
ヴェイパラックスのポンピングが重たいと感じる人は、是非チェックしてみてください。
ポンピングが重くなる原因のほとんどはポンプバルブ
ポンピングが重たくなる原因のほとんどは、ポンプバルブ(ノンリターンバルブ)の不具合によるものです。
ポンプバルブは、ポンピングで生み出した内圧をタンク側に送る役目をしているのですが、ポンプバルブに不具合が生じると内圧を上手くタンク側に送れないため、ポンピングが重たくなり押し戻されます。
したがって、ポンプバルブを分解して修理するか、新品に交換すると直ることがほとんどです。
新品のヴェイパラックスではこのような不具合はまず起きないと思いますが、イギリス製のデッドストック品だとパッキンが固着してたりして、起こる可能性があります。
- デッドストックとは
- 未使用のまま長期間倉庫に置かれていた商品
僕は2003年製のデッドストック品を購入したのですが、一発目からポンプバルブに不具合があり修理しました。
デッドストック品は不具合のリスクが高くなります。
ポンピングが重いときの修理方法
それでは、ポンピングが重いときの修理方法を紹介します。
まずは修理に必要な道具の紹介からしていきます。
必要な道具
修理するのに必要な道具は下記の通り。
- 柄の長いマイナスドライバー(-6×150あたり)
- ウォーターポンププライヤー(250mmの口が大きく開くもの)
- ゴム(部品のキズ対策)
柄の長いマイナスドライバー(-6×150あたり)
ポンプバルブをタンクから取り外すときに必要になります。ポンプバルブは、タンクの奥のほうにあるので柄が長くないと届きません。
しかし、柄が長くなると回す力が先端に伝わりづらくなるため、なめるリスクが高くなります。なので、先端がしっかりしたものを用意してください。
僕のおすすめはベッセルのマイナスドライバーです。先端に防錆のブラックポイント加工を施して、精度を高めてあるので安心して使えます。
ウォーターポンププライヤー(250mmの口が大きく開くもの)
ポンプバルブを分解するときに必要になります。
ポンプバルブを分解するだけなら一般的なプライヤーでOKなのですが、ウォーターポンププライヤー(250mmの口が大きく開くもの)を1つ持っておくと、ヴェイパラックスのメンテナンスに幅広く使えます。
例えば、下記の画像のような箇所は振動で緩みやすく灯油の漏れに直結するので、ウォーターポンププライヤーを常備しておくと安心です。
したがって、プライヤーを購入するのであれば幅広くメンテナンスに使えるウォーターポンププライヤーがおすすめ。
ゴム(部品のキズ対策)
ヴェイパラックスの部品は真鍮製が多く、プライヤーを使うと簡単にへこんだりキズがつきます。
対策としてゴムを間にかませることで、部品に傷つけることなくメンテナンスできます。
ちなみにプライヤーの先端にマスキングテープを貼るやり方もあるようですが、滑って作業になりませんでした。
したがって、ゴムシートを1枚購入して適当なサイズにカットして、キズ対策として使うのがおすすめです。
修理方法
それでは修理方法を解説していきます。全体的な流れは以下の通り。
- ポンプを取り外す
- ポンプバルブを取り外す
- ポンプバルブを分解する
- ポンプバルブを洗浄する
- パーツを元に戻す
- ポンピングが重くないか確認する
まずは、ヴェイパラックスのタンク部分にあるポンプを取り外します。
手で回せば簡単に外れます。取り外したポンプはこんな感じ。
柄の長いマイナスドライバーを使ってポンプバルブを取り外します。
見にくいですが、ポンプバルブはタンクの奥のほうにあります。
マイナスドライバーを使って、ポンプバルブを外していきましょう。
取り外したポンプバルブはこんな部品。
ポンプバルブの細いほうをウォーターポンププライヤーで挟みます。キズが気になる人は、ゴムをかませてください。
そして、反対側をマイナスドライバーを使って回せば分解できます。
ポンプバルブを分解するとこんな感じ。
スプリングがついたパーツの先端に、黒い米粒のようなゴムパッキンが装着されているのが分かるでしょうか。
このゴムパッキンが固着していたり、劣化しているとゴムパッキンの交換が必要になります。そうなってくると手間がかかるので、新品のポンプバルブを購入して交換した方がサクッと完了します。
適当な容器にパーツを入れて洗浄していきます。
僕は、クリーナーキャブを吹き付けて5分ほど放置してから、拭き取っています。
クリーナーキャブはゴムへの使用は禁止されているため、ゴムパッキンは取り外してからご使用下さい。
ポンプバルブの洗浄が終了したら、パーツを元に戻していきましょう。
ポンプバルブを元に戻すときは、上の画像のように細いパーツへスプリングの方から入れてくださいね。
ポンプバルブを元に戻したら、取り外したときと逆の手順で元通りにしましょう。
最後にポンピングをしてみて、重くないか確認しましょう。
これで修理は完了です。
これでもまだポンピングが重い現象が解消されない場合は、ポンプバルブ(ノンリターンバルブ)を新品に交換しましょう。
また、そもそもポンプバルブを分解したり洗浄したりするのが面倒な人は、最初からポンプバルブの新品を購入して交換だけにしておくと、サクッと完了できます。
逆にスカスカのときの対処法
ポンピングがスカスカで手応えがないときは、不具合の原因がポンプバルブではなく「ポンプカップ」にある場合がほとんどです。
ポンプカップとは、ポンプの先端に付いている革でできたカップのような形をしたものです。
それでは修理に必要な道具と修理方法を紹介します。
必要な道具
必要な道具はColemanのリュブリカントのみ。いわゆる潤滑油です。
ポンプカップ専用の潤滑油ですので、安心して使用できます。
修理方法
修理方法はいたって簡単で、ポンプカップにリュブリカントを注油するだけです。
ポンピングがスカスカになる原因は、ポンプカップが劣化しているか乾いているかのどちらかがほとんどなので、破損していないのであれば注油してもみほぐしてあげるとほぼ直ります。
こちらも注油で直らない場合はポンプカップを新品に交換してください。
ポンプカップへの注油は定期的に行い、乾かないようにしましょう。
まとめ:ポンピングが重いときはポンプバルブ(ノンリターンバルブ)を疑おう!
今回はヴェイパラックスのポンピングが重いときの対処法を紹介しました。
ポンピングが重たく感じたら、ポンプバルブの不具合を疑ってください。
- 柄の長いマイナスドライバー(-6×150あたり)
- ウォーターポンププライヤー(250mmの口が大きく開くもの)
- ゴム(部品のキズ対策)
ヴェイパラックスはシンプルな構造なので、メンテナンスもペトロマックスなどに比べて簡単です。
なので、是非メンテナンスも自分でチャレンジしてみてください。
キャンプで使う大切な道具、しっかりメンテナンスして長く使えるといいですね。
今回は以上です。それではまたっ。
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