SOTOのスライドガストーチは、キャンプやアウトドアはもちろん普段使いとしても活躍することから、多くの人が所持している人気アイテムです。
そんな実用性の高いスライドガストーチはガスを補充して繰り返し使用できます。
ところが正しいガス選びや充填方法を知らないと、寒い時期に火がつかなかったり補充の際にガス漏れを起こしたりとトラブルがあるのも事実。
そこで本記事では、スライドガストーチの充填方法やガス漏れの原因おすすめのガスまで、分かりやすく解説していきます。
スライドガストーチを所持している人は必見です。
SOTO スライドガストーチのガス残量の見方
まずガスを補充する前にガス残量の見方をチェックしときましょう。
スライドガストーチはガス残量を見る窓があるので、そこから簡単にチェックが可能です。
ガスというと気体のイメージですが、液化されたガスが充填されています。
カセットガスの燃料として使われているブタンやプロパンは、圧力をかけると液体に変化します。
液化すると約230分の1まで体積を圧縮できるので、液体の状態でガスタンクに充填されているという訳です。
基本的にはガスがなくなったら補充します。
SOTO スライドガストーチの充填方法
SOTOスライドガストーチの充填方法は以下の4STEP。
- ガス缶を準備する
- セーフティロックをする
- 火口を下に向けガスを補充する
- 正しく補充できたか確認する
①ガス缶を準備する
まずは燃料となるガス缶を準備しましょう。使用可能なガス缶は以下の通りです。
- CB缶(カセットガス)
- OD缶(アウトドア缶)
- ライター用ガス
お手軽に済ませるならスーパーなどでも売っているカセットガスでOKです。
強い火力を維持したいならOD缶(アウトドア缶)やライター用ガスがおすすめ。
ただしOD缶(アウトドア缶)で充填する場合、別売りのフィルアダプターが必要になるので注意してください。
僕がおすすめするガスは後ほど紹介します。
②セーフティロックをする
親指で押し込んでロックしましょう。
誤って着火ボタンを押すと危険なので、ロックは必ず行うようにしてください。
③火口を下に向けガスを補充する
火口を下向きにしてガス注入口からガスを補充します。
ガス缶の先端をガス注入口へ押し込むと充填できます。
ほんの数秒でOK。
④正しく補充できたか確認する
ガス残量確認窓からガスが補充されているか確認しましょう。
補充されているのを確認できたら点火してみて問題なく使用できたらOKです。
特に難しいことはないですね。
ガスを補充するときにガス漏れする原因と対処法
正しい充填のやり方でガスを補充しても、うまくガスが入らずにガス漏れを起こす場合があります。
そこでガス漏れを起こす原因とガス漏れをしたときの対処法を紹介します。
ガス漏れする原因
まずガス漏れを起こす原因を一言でいうと「スライドガストーチ内のガスが空になっていないから」です。
ガスが空になっていないと何故ガス漏れするのか、少し難しい話になりますが解説していきます。
厳密にいうとガスの成分と蒸気圧が関係してきます。
カセットガスボンベに詰め込まれているガスの主成分は「ブタン」「イソブタン」「プロパン」の3種類です。
この3つのガスは通常気体のガスですが、圧縮や冷却することにより液化します。それぞれ液化する圧力や温度が違うのが下の表から分かると思います。
ガスの種類 | 液化(圧力) | 液化(冷却) |
ブタン | 約2.1気圧 | -0.5℃ |
イソブタン | 約3.1気圧 | -11.7℃ |
プロパン | 約8.5気圧 | -42.1℃ |
この液化する蒸気圧が違うのがミソで、スライドガストーチにガス(ブタンとプロパンの混合)が残っている状況でレギュラーガス(ブタン)を注入しようとしても蒸気圧に負けてしまい充填されずガスが漏れてしまいます。
プロパンが入っているところにブタンを入れようとしても、約4倍蒸気圧が違うので押し戻されるということです。
ちなみにガス缶の種類によって成分が異なります。
- レギュラーガス
- ブタンのみ
- パワーガス
- ブタンとプロパンの混合
- ライター用ガス
- 可燃性ガス(ブタンとプロパンの混合)
スライドガストーチの初期状態では、ブタンとプロパンの混合ガスが注入されています。
なので販売時のスライドガストーチにガスが残っている状況で、レギュラーガスを使って充填しようとしてもガスが漏れる可能性があります。
ガス漏れしたときの対処法
ガス漏れしたときは、ガストーチ内のガスを全て使い切ってから充填すればガス漏れすることなく充填できます。
取扱説明書にも「ガスがタンクに残っていると充填できないことがあります。タンク内のガスを使い切ってから充填してください」と記載してあります。
なので基本的にはガストーチ内にガスがない状態で充填してください。
しかしながら、ガスが残りわずかで補充しておきたい場面もあるかと思います。
そんなときはレギュラーガスではなくブタンとプロパンが混合されたガス缶なら、気圧負けせずに充填できる可能性があります。
次でブタンとプロパン混合のおすすめガスを紹介します。
おすすめのガスは「新富士バーナー パワーガスRG RZ-550」
僕がおすすめするガスは「新富士バーナー パワーガスRG RZ-550」です。
なぜならプロパンの含有量が15~20%と多いですし、SOTOブランドを展開している新富士バーナー株式会社が製造しているガスだからです。要は純正品のガスになります。
プロパンの含有量が多いと火力が安定しますし、寒い時期でも火がつかない現象が起こりにくくなります。
寒い時期に火がつきにくくなる理由は、ブタンの液化する温度が原因です。
ガスの種類 | 液化(圧力) | 液化(冷却) |
ブタン | 約2.1気圧 | -0.5℃ |
イソブタン | 約3.1気圧 | -11.7℃ |
プロパン | 約8.5気圧 | -42.1℃ |
たとえば外気温が-2℃のところで着火しようとしてもブタンが気体にならないので、火がつきません。
いっぽうのプロパンは-42.1℃より高ければ気体になります。なので外気温が低くてもプロパンは気体になるため火がつきます。
したがってブタン100%のレギュラーガスより、プロパンが多く混合された「新富士バーナー パワーガスRG RZ-550」の方が、火力も安定しますし冬でも火がつきにくいということがないのでおすすめですよ。
ガストーチの火がつかないと、いざという時に困ります。
使い切ったガス缶は「ガス抜きツール」で正しく廃棄!
使い切ったガス缶ですが、実は自治体ごとに廃棄方法が違います。
その廃棄方法の違いとは、『使い切ったガス缶に穴を開けるか開けないか』。これは自身のお住まいの地域によってルールが違うので確認してください。
その自治体ごとに異なる2種類の廃棄方法どちらにも対応したアイテムが『SOTO ガス抜きツール ST-770』です。
簡単に穴を開けられます。
穴を開けない廃棄方法にも対応。
コンパクトで使い勝手が良いので、1つ持っておくととても重宝する便利アイテムです。
※レビュー記事作成中
まとめ:パワーガスで充填すればアクシデントが起きにくい
今回はSOTOスライドガストーチの充填方法と、うまく補充できないときの対処法を紹介しました。
充填のやり方は簡単なので誰でもできますが、補充の際にガスが漏れる原因を知っておかないと適切な対処ができないので、頭の片隅に入れておいてください。
そして充填で最も大切なのは使うガスです。『新富士バーナー パワーガスRG RZ-550』を使えば火がつかないなどのアクシデントも起こりにくくなります。
SOTOスライドガストーチは便利でとても重宝するアイテムなので永く使い倒していきましょう。
今回は以上です。それではまたっ。
質問はこちらへ